あるキング/伊坂幸太郎 ★★☆


弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。人気作家の新たなるファンタジーワールド。

うーん。マクベスっぽいファンタジー、なのかな。誰も書いたことのない伝記を目指したとのこと。あと一歩何かが物足りない!どうせ周りの視点から描くなら王求は最後まで迷いも悩みもないまま王様然としてくれてた方がよかったかも…。「殺人の是非について」という伊坂さんの中でのテーマ(と重力ピエロから勝手に私は思っている)はまだまだ引き継がれてる感じ。

難民探偵/西尾維新 ★★☆


就職浪人×超人気作家×難民探偵=??
就職浪人の窓居証子は、叔父で人気作家の窓居京樹の家へ、やむなく半年の期限でお手伝いとして住み込むことに。そんなある日、根深陽義なる怪しげな人物の身元引受人をという警察からの連絡が、京樹の携帯に入る。その一本の電話が、すべての始まりだった!
窓居証子……就職浪人。現在叔父の家に半年を期限のお手伝いとして住み込む。
窓居京樹……超人気作家。引きこもり気味。人に親切にされるのが苦手。
根深陽義……元警視庁刑事。そして現在はネットカフェ住まいの--難民探偵?

本筋は面白くないわけではないけど、それを薄ーく引き延ばし過ぎ!!捜査に入るのが半分過ぎてからだし、難民探偵という設定も生かしきれてない。超常能力が出てこないリアルな設定と展開も嫌いじゃない私だけど、もっとびしっと鋭く書いてほしい。売れた作家のあり方とか「難民」については面白かった。証子、京樹、根深のキャラは好きな感じなだけに残念。これで1680円は絶対に高い。

セーラー男子/サキラ

潔くエロ中心の短編集。みなみ遥さんと要は同じ形式美なんだけど、サキラさんの絵柄の野蛮さと筋肉が好きだったりします。風紀委員長倉野×ちょい不良相模のカプが一番好みかな。かっこいいとこはちゃんとかっこいいし、ああいう受の顔にキュンとする、かわいい!

アイツの大本命 3巻/田中鈴木

男の娘村上と、好青年西田が登場。いよいよ吉田がモテ始めたか…BL受の宿命なんだけど、なんだかさみしい。しかし吉田は相変わらずかわいい。山中×とらちんのお話も入ってて、そっちもほっこりしました。どっちのカプも全然進展ないんだけどね、このシリーズはこれでいいんだと思う。ドラマCD聞いてるから、声が脳内で再生されるされるw 吉田といるとしあわせな佐藤をもっと見ていたいなー。