あるキング/伊坂幸太郎 ★★☆


弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。人気作家の新たなるファンタジーワールド。

うーん。マクベスっぽいファンタジー、なのかな。誰も書いたことのない伝記を目指したとのこと。あと一歩何かが物足りない!どうせ周りの視点から描くなら王求は最後まで迷いも悩みもないまま王様然としてくれてた方がよかったかも…。「殺人の是非について」という伊坂さんの中でのテーマ(と重力ピエロから勝手に私は思っている)はまだまだ引き継がれてる感じ。