ロード・オブ・ザ・リング王の帰還

それにしてもフロドの役に立ってないっぷりが凄かった。おいおいサム主役かい、と。主人公には毅然としててほしいタイプな私はちょっと残念であった。でもあそこの最後の最後で指輪に屈してしまうのが指輪の持ち主としての重みなんだろうなあというのは、ラスト、元の生活にホビットの中で一人戻れなかったフロドを見て凄くよくわかった。人間の欲望というのは凄い傷を心に残すものなのだ。
私はリングを見ては毎回「戦闘」のシーンでのみ涙しているが今回もそうだった。ミナス・ティリスに助太刀にやってきたローハン軍が、膨大なオークの群れに負けと死を覚悟で突入していくところ。「死だ!死だー!」って叫びながら矢にも臆せず、ただ駆ける。にんげんってばかだなあと思うのに、その勇気・勇敢さにやっぱり泣いてしまった。なんで、無駄だってわかってるのに命を賭けるんだろうって。でもそれが人間の美しいところだとも思う。同じ理由で、終わりの方、「フロドのために」と言いながら微笑んで黒門に突っ込んでくアラゴルンにも泣けた。
あ、もういっこ好きなシーンは、エオウィン姫がナズグルの魔王を倒すとこ。果敢だった。なんでアラゴルンはこっちを選ばないかな!