大人は判ってくれない/野火ノビタ ★★☆
- 作者: 野火ノビタ
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
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エヴァについて、冨樫義博について、やおいについての評論本。ずっと読みたかったのですっきりした。それにしても大学の卒論のような文章。かたい。こういうことについて語るのは、もしかしたらネット上のほうが向いているのかもしれない。
私は物語を読むときにあんまり作者の事情だとか状況だとかを感じたくない、あくまで作品自体の魅力で説明してほしい、と思う方で。逆に言えば作品さえ面白くて唸らせてくれれば、作者がどんなつもりだろうがどんな人格破綻だろうがかまわない。だから個人的にはあんまりエヴァや幽白に文句無いのです。終り方がすっきりしないくらい何だ、途中めちゃくちゃ面白かったもの…! 庵野さんや冨樫さんについてそこまで考えて文章化しちゃう榎本さん(野火ノビタの別PN)は、物語の未完な部分(それはつまり作者の未熟な部分?)をも愛してんだろうなあ。
やおいについては当事者なので、そんなもんなのかなあ、と思う。色んなやおい論には触れるけど、この情動がどこからくるのか、なんてやっぱりわかんないままだ。やおいにグッとくる腐女子と、こない婦女子の違いはいつどこで出来るものなのだろう。遺伝子?環境?夢見がちな性格? きっと、料理が好き・ロックが好き・やおいが好き、っていう単なる一端の差異なんだろうと今は思ってる。