鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20041005#p1に書いたとおり、待望の劇場版が公開になったので観に行ってきました。劇場版鋼の錬金術師シャンバラを征く者
もうね、すっごい良かった!わかりやすかったし、色んな人のフォローもちゃんと入ってたし、大佐の出番もあったし(本気でなかったらどうしようと思ってた、予告を観るまで)。
アニメのハガレンを見てた人はぜったい行った方がいいと思うマジで。

アニメシリーズの最終回で、我々が暮らしている「現実世界」に飛ばされてしまったエド。彼が辿り着いたのは、西暦1923年のミュンヘンだった。錬金術を使えなくなってしまったエドは、元の世界に戻るべくさまざまな方法を模索する。そして、そこで出会ったアルにそっくりな青年アルフォンス・ハイデリヒの協力を得て、科学の粋であるロケット工学の力で故郷へ帰ろうと試みていた。だが、なかなか手がかりはつかめず、焦燥を募らせる。そんなエドの前に、意外な形で道が開かれた。それは理想郷「シャンバラ」を求める者たちの暗躍だった――。

http://www.hagaren-movie.jp/index2.html


まず何と言ってもアルの兄への思いというか執着が物凄いもんだなあと。「離れやすい魂を別の物質にうつす」という新たなスタンド(違)も身に付けて、ほんと逞しい。扉の向こうに行けなかったー!と思ったあと、2度もアルにしてやられた。その思いの強さに脱帽です。大佐とは違う愛の形。それは兄弟だからこそなのかなあ。

で、大佐。やっぱ伍長なんだ…しかも雪国でうなだれてる。涙。復活してからはほんとかっこよいー!眼帯してても童顔ですが。

●他にも良かったところ
・グラトニーとラースの闘いの場面。グロくはあったけど、スピード感はアクションシーンで一番だった。さすが。
・戦争もテーマのひとつだったけど、ちょうどうまい案配で絡ませてたところ。あれ以上メインに据えちゃうとバランス崩れるギリギリ。「自分と違う者への畏怖、恐怖」は確かにいつでも戦争の一因だと思う。
・出だしのエピソードはうまい絡ませ方だなあと思った。こっちの世界での兄弟の旅をそれなりにフォローしつつ、鋼の説明もしつつ。映画版!というのを意識した派手さで、ちょっと笑ってしまった。
エドが出てきたとたん、あーやっぱりかわゆい…と思う私。我ながらキモイ。
・スカーとラスト姐さん…!!
・ちっこい赤エドと鎧じゃない、二人とも大きくなって金髪で、また並んで空を見上げてる、素直に良かったねえと思ったよ。兄弟最強。

●ちょっと不満なところ
ミュンヘンアルフォンス(これが小栗旬くんだった)の扱い。エドが来たせいで死期が早まったと思わせないために病気設定にした?中途半端。
ホーエンハイムの描き方(描かれ無さ)は相変わらず。ホーエンハイムパパは最期にエドにあんなこと言うかなあ。
・エンヴィーファン泣くかも。ずっとあの格好のままかよ…でも最期はパパと一緒だったからいいのか。ラースのとこは泣けた。
・ウィンリー…ヒロインなのにあの扱いは別の意味で泣ける…アル・大佐・ウィンリーの中で一番軽くないか。それでもエドの手足を持ち運んでるのとか、強くって好きだ。
・オープニングのジプシーの歌とラルクの歌の繋ぎはおかしかったよね(笑)

アルの記憶が戻ってきたのは最初え?と思ったんだけど、あっちの世界を捨てた代価で記憶が戻ったってことで良いのかな。

続編はあるんだろうかー。また旅に出たんだから描けないことはないけど、世界を繋ぐ装置であるホムンクルスはもう残ってないはずだから大佐たちを矛盾なく登場させるのは難しいのかも…そのへんの法則がむやみに崩れてストーリー自体が破綻をきたすくらいならこのまますっきり終わった方がいいのか…。ああでも、こっちの世界でまた誰かがホムンクルスをつくれば出来ないこともないっか。歴史は繰り返す。

とにかくとても満足でした。世界観もキャラもうまかった。ありがとうありがとう。久々にいいアニメ映画を観たなあー。