海のふた

海のふた

★★☆ 「赤ちゃんのいる日々―yoshimotobanana.com5」(本人サイトの日記を再録した本/アマゾンの書評http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101359229/250-1847903-1238648のみなさんの正直さ加減がすごい/笑)を読んだすぐあとに読んでしまったのが敗因だったのかなあ。物語と作者の距離が近すぎてちょっともにょる。いつもそういう部分はある作家さんですけど。田舎で暮らすということ、お金の捉え方、けっこうえぐい。ばななさんが35年通っている西伊豆の土肥をモデルにした話。


High and dry (はつ恋)

High and dry (はつ恋)

生まれて初めてひとを「好き」になった瞬間を覚えていますか? 14歳の夕子のはつ恋の相手は20代後半の絵の先生・キュウくん。ちょっとずつ歩みよって、仲良くなっていくふたりに訪れた小さな奇跡とは? 心温まる永遠のファンタジー

★★★☆ これくらいぶっ飛んでる方がきもちいい。だって恋に落ちるきっかけが「絵の教室で偶然二人だけが、植木鉢の陰から顔を出したこびとを見た」ことなんだよ…。歳の差恋愛話には特に執着も嫌いでもないんだけど(テレビで100歳のおじいさんと70歳のおばあさんの再婚夫婦ってのを見てからどうでもよくなった/笑)、面白かった。このままずっとうまくいくといいんだけどな、と素直に。


なんくるない

なんくるない

沖縄を舞台にした小説4編。

  • ちんぬくじゅうしい 母親が宗教にハマってしまってその間沖縄のおばさんちへ避難
  • 足てびち 出会って間もない結婚予定カップルの沖縄旅行
  • なんくるない 離婚して、沖縄に旅行して、新しい恋人トラと出会う
  • リッスン 旅人の男と、父親と浜に住んでる小汚い少女

★★★☆ 今度沖縄に行くので偶然とはいえグッドタイミング。「なんくるない」は最近離婚の話をよく聞くのでちょっと気になった。困難にブチ当たったとき・つらい時期・なんか冴えない時期、そういうのを乗り越える心の持ちようというか、こういう考え方も一つの道だと救いを与えてくれる。でも全部が心のせいなので逆に難しいのかも、「何をすればぜったい回復する」ってことではないから。