てるてるあした

てるてるあした

15歳の雨宮照代は、浪費家な両親の借金のために合格していた高校にも行けず、両親と別れて佐々良という街に夜逃げしてきた。遠い親戚だという鈴木久代さんを頼ってきたものの、相手は意地悪そうなおばあさん。佐々良のやさしい近所の人々や、少し不思議な出来事、迎えに来てはくれない母親、「まだ子どもなのに、どうして私ばっかりこんな思いをするの?」 何もかもが嫌いで不満だった照代だが、少しずつ変わっていく……

★★★★☆ これはいい!すごく良かった。15歳のひねくれた女の子の成長物語なんだけど甘すぎず、心情の変化もわかる部分が多くて、私の苦手なある種ファンタジー的な要素が入ってるのにこの地に足のついた感は凄い。久々に本を読んで泣きました。短編で少しずつ区切られてるのも読みやすい。いいおはなしだー。前から読もう読もうとは思ってたんだけどなかなか初読作家さんなので手が伸びず、ドラマ「1リットルの涙」で亜也が図書館に返しに行くためにこの本を抱えていたのだった。それでどんな本なのか気になっていよいよ読まなきゃ!と。他にもあと2冊最終回で映ってた。確か「犬語のやつ(調べたのに忘れた!)」と「葉月/沢井鯨」だったかな。
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