BL読書週間

崎谷はるひさんの、4連作出てるうちの3冊目まで。海辺の店を舞台に、主人公カプが移動しながら続いていくシリーズ。こういうの、好きなんだよなー。ちょっとずつ視点が変わっていくことで作品の中の世界が広がるようで。難点は、ボーイズラブでこれをやるとホモばっかりになっちまうってことか 笑。


一冊目。学生時代に付き合ってて酷い別れ方をしたエリートの嘉悦 × 舞台となる湘南のカフェレストラン「ブルーサウンド」の雇われ店長藤木。非常にオーソドックス。藤木のキャラがちょっとぼやけてるかなー嘉悦っていったいどんなスーパーマンだよーと思いつつも、お似合いのカップルです。藤木が嘉悦を意識した昔の海辺でのエピソードは微笑ましかったな〜。


手を伸ばせばはるかな海 (角川ルビー文庫)

手を伸ばせばはるかな海 (角川ルビー文庫)

二冊目。「ブルーサウンド」の厨房チーフで海外放浪癖のある大河原大智 × 出来過ぎる弟にコンプレックスを持つ大学生でウェイターの宮上瀬里。この二人の話がいちばん好きかも。二人とも全然かんぺきじゃなくて天然だったり阿呆だったり。あとがきで作者も1作目が「最後の恋」、この2作目が「最初の恋」、というふうに大人と子どもをちょっと対比させてるとこもあるみたいで。経験豊富×まったくの初体験という二人なんで、エチシーン的にはんなわけあるかー!という部分はいっぱいあるけどね 笑。


耳をすませばかすかな海 (角川ルビー文庫)

耳をすませばかすかな海 (角川ルビー文庫)

三冊目。優れていることが逆にコンプレックスになっている高3の宮上和輝(瀬里の弟・ブラコン!)× クラブで会って一度だけ寝たDJ大沢笙惟。お、弟にくるかー!とちょっと笑った。私は基本的にこういう体から入る話は別段好きくないんだけど、和輝が東大生で変に理屈っぽかったりしてちょっと変わってて面白かった。エチんときとか、口説くときとかでも罵り合ってたりして、恥ずかしいんだけどアハハと笑えてしまう恥ずかしさで、なかなかいい。
同時収録の「リベラリストは恋に溺れる」で大智と瀬里のその後のもめごと(笑)も読めたりして、お得。うーん、カプとしては嘉悦と藤木が10年ぶりに再燃して経済力もあるだけあって以後も安泰で、大智と瀬里は瀬里が頑固だから待ってはいそうだけどちょと不安、和輝と笙惟なんか先行きめちゃくちゃ不安だよ。

あとは4冊目を残すのみ。今度は厨房ヘルプの山下さんだってさ(笑)あと、前編通して真雪って女の子が紅一点出てくるんだけど(ブルーサウンドの店員で、藤木と大智と一緒に店の上階で住んでる)、この子のキャラが小気味よくってだいすき!