バンテージポイント

  
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8人の異なる視点<バンテージポイント>から大統領狙撃の真相を暴いていく。
事前知識まったく無しで観たんですが、面白かった!大統領暗殺のテロの数時間をめまぐるしく、いろんな登場人物の目線から描いてくわけですが。ちょうど伊坂の「ゴールデンスランバー」を現在進行形で読んでたり(総理大臣暗殺の濡れ衣を着せられる男の話)、SPのスペシャルを見たとこだったので、妙な符号を感じる。要人暗殺、テロってのが絵空事じゃない世の中だもんなあ。
実直で有能なシークレットサービスのトーマス・バーンズの活躍がすごいです。目を見開いたまま、ひたすら周りを見て自分の成すべきことをしてるの、これぞSP。あと黒人のアメリカ人観光客が大活躍!オッサンすげーよ、めちゃくちゃ爆走してて笑ってしまうほど。がんばれがんばれ!って思わず手に汗握って応援しちゃったよ。いいとこで時間が巻き戻り、同じシーンを何度も見せられて、ちょっとずつ話が進んでく構成はドキドキしたし、素直に楽しめた。大統領が●●●だった、ってのにはビックリ、しかもそれがバレてるのも二度ビックリ!その大統領が無駄にSPとの友情に厚かったり聡明な人物として描かれてたりで、そゆとこはあーやっぱアメリカ映画だなって感じで鼻につくんですけど。勢いがあるから全然許せるものの、やっぱり惜しい部分もあって。主に犯人側の動機とか背景ですかね、ほんとにそのやり方をする必要があったのか?(例えばそもそもバーンズを復帰させる必要性とか・TV局のカメラマンを仲間に引き入れるのとか)結局大統領をさらって何がしたかったのか?あとカーチェイスが長いwそこの音楽は良かったけどな!
ラスト、すぐそこに棚からぼたもち的に救出のチャンスが巡ってくるとかちょっとバーンズに好都合な展開じゃね?とは思ったものの、大統領とSPのオッサンの友情が見れたからいっか♪「よくやってくれた」「どういたしまして」とか、見上げたバーンズの斜め下からのアングルがかっこよすぐる。モエ。そしてあの決着の付け方は人をバンバン殺すテロリストでも、最後の最後、自分の国の子どもは殺せないってことなんだろうか。それとも、振り返ってとっさの場合に人は、他人を傷つけないように行動してしまうという性善的な表現なのか。とにかくテロリストに脅された兄弟がかわいそうすぎた。どっちかっていうと刑事は自業自得。
考えれば考えるほどボロが出てくる〜(笑)でも観てるあいだはほんとにハラハラドキドキ面白かったからいいのです。