夢について/よしもとばなな

夢について (幻冬舎文庫)

夢について (幻冬舎文庫)

再読。うわ、もう10年前なんだ。原マスミさんのイラストは個人的にはあんまり好みではないんだけど、この本のイラスト(黒い線と青い色だけで描かれている)はとてもいい。夢にまつわるエッセイの合間にその絵が出てくるとしっくりくる、シンプルだし。「タイムマシンにお願い」の頁がすき。つらい生活をしていた子どもの頃の自分に、未来の自分ががんばれ!とメッセージを送っていたのかも、というはなし。いい話だ。

(略)何より当の本人が、「ああ、三歳の私のところに行って、今はつらくてつまんなくて自分を投げ出したくても、大人になって本を書いて、それをQちゃんの作者が読んでほめてくれるよ、と言ってやりたい!」と強く強く思ったのです。