DEADHEAT/英田サキ

デッドヒート―DEADLOCK2 (キャラ文庫)

デッドヒート―DEADLOCK2 (キャラ文庫)

デッドシリーズ2作目(前回感想→http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20080715#1216111315)。3作目へのブリッジですね。CIAのディックとFBIのユウトをどう絡めるのかと思ったら、終盤でやっと逢瀬。それまではユウト、新キャラの大学教授・ロブに迫られてました(笑)。しかし退屈じゃないのはロブがちょっと変ないいやつだからか。かっこつけてる場合じゃないぞディック! そのディックとの再会シーンもすてきでした。ユウトはまっすぐに正直で、よくがんばった。拒絶されてもしっかりと言い放った言葉にキュンときました。かわいい(またか)。それにしてもこのラブシーンの描き方だけがボーイズラブというよりはゲイ文学っぽいノリで新鮮。攻の名前がディックだからなだけだったりしてw

「俯せになって」
 ディックは蓋を開けながら、ベッドの端に腰を下ろした。ユウトは素直に俯せになり、無防備な背中をディックに向けた。冷たいオイルが腰から下にたっぷり垂らされ、身体がビクッと震える。
「冷たいか? すぐ温めてやるから我慢しろ」
 ディックの手が優しくマッサージをするように、ユウトの双丘を揉みほぐしていく。ユウトは心地よさと同じだけの羞恥に包まれながら、ひたすら枕を抱きかかえた。

「変なこと言うな……っ」
 ユウトは身体を反転させ、ディックに背を向けた。
「おい、怒ったのか? 今のは冗談だぞ」
 急に背中を向けられ、珍しくディックが口早に言い訳してきた。慌てるディックが可笑しくて、ユウトはシーツに頬を押し当てたまま微笑んだ。
「怒ったんじゃない。……早く来てくれって誘ってるんだ。それくらいわかれよな」

ディックはよくわからんが、自分の復讐を通すためにやせ我慢する男ってのはいいですね。早くユウトに救われるといいよ、まったくうらやましい!黒幕はもうだいぶ見えてきました。あとは最終巻!我慢できなくてうっかりイラストだけパラ見しちゃったんですが案外あっさり決着が着きそう…?

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