容疑者Xの献身


原作未読。ガリレオドラマは一応見てました。あのドラマの映画化だからなーとか思って若干舐めてたんですけど、これが面白かったんですよー! 以下ネタバレ。




  • 石神=堤さん、というのはかっこよすぎる、もっと醜男でないと…みたいなことをあちこちで言われてますけど(そして実際それは真実なんだろう)、それをぶっ飛ばすような堤さんさすがの演技。すげえよ。最後の慟哭のシーン、こっちも嗚咽をこらえるのに必死で集中して見れなかったので(どんなけ泣いてんのw)もういっかい見たいくらい。完璧だったはずの石神の論理的な計画がさ、だけど肝心の思い人の心とか感情とかそういう部分によってもろくも崩れ去ってしまうんだよ。いかに数学の天才な石神であっても(いや友達もおらず人の心に疎い天才だからこそ?)守りきることができなかったという結末が胸にキた。途中で一回石神を悪いやつの方に振ってるのがまた効果的なんだよね。
  • はあ、それにしてもアリバイをつくるために自分がも一人殺しちゃおうなんて、それはどんなけの献身なんだ…自分のことなんてどーでもいい、どーなってもいいし、どうなろうとあの親子には気にされない(してほしくない)と思ってたんだよね…。
  • 大学時代、湯川と出会ったときの石神の少し高い、若々しい声がすき。「きみも数学をやるのか?」、かわいくて無邪気なの。湯川は同じ変人(天才)として、卒業後も石神と交流を保たなかったことを後悔したかも?と思うと、二人の関係にも萌えます。
  • それにしてもあのアパート壁薄すぎ!w おかげで石神が幸せを感じれたわけですが。汚い部屋で、窓を開けて、隣りでWiiで遊ぶ母子の雰囲気を嗅ぐ、安らいだ石神の表情がそれだけで動機を物語る。それってなかなか凄いことだ。手紙の処遇はもうちょっと何とかなったかもしんない?
  • 「容疑者Xの献身」というタイトルも洒落てていいよな。
  • あの花壇の玩具の意味だけがよくわからなかったんですけど私なんか見逃したかな?花岡家の鉢だとしたら、石神があの家庭を見守ってたことの象徴?
  • 警察は、被害者のDNA元を旅館からだけじゃなくもとの家からも採取すべき。それとももう家財も処分済み・掃除済みだったのか。どれくらい前に追い出されたって報告されてたか覚えてないや…。
  • あーおもしろかった。泣いた。刑期を終えて出てきた石神と花岡親子は寄り添って生きれるだろうか。原作も読んでみようっと。