THIS IS IT

 

マイケルジャクソンの2009年7月に行なわれるはずだったライブのリハ映像を集めた記録映画、観てきました。私はマイケル世代でもないし、基本洋楽聞かないので曲もあまり知らないし、マイケルさんのことは好きでも嫌いでもないです。お顔の整形もあるしね。ただ、ご存知のようにライブ大好きで、ステージングやエンターテイメントには超興味ある。
そんな私ですが、この映画見たら泣けてしょうがなかった…。だってあまりに渾身の、心の底から本気のライブに向けた取組みがそこにはあったからです。すてきすぎて、頭じゃなくて胸が震えた。
だってさ、すごいんだよ。序盤の曲の映像でマイケルさんは、キンキラ衣装+サングラスと赤シャツ+黒ジャケットでサングラスなしの2パターンが交互に映るんだけど、私途中まで、サングラスなしのほうは昔の映像だと思ってて、やっぱ若い頃はキレが違うなあかっこいいなあとか呑気に思ってたら、両方現在のリハ映像をスイッチングしてるだけだった(よく考えたらそりゃそうだよな)。つまりはそれくらい、マイケルさんはちゃんとトレーニングした体で臨んで踊ってたってことで。選抜されて気合い入りまくってる素晴らしいダンサーさんたちを従えても全然遜色ないし、ビデオ撮りで若いダンサーたちに振りを一緒に踊って教えたりしてんだけど、他のどの若い子よりもマイケルさんがかっこいいとか…。バックダンサーさんたちも、たぶんマイケルジャクソンに憧れて踊りを始めた人とかいっぱいいて、だから必死だし楽しそうだし、全然力抜いてるとこがなくって見応えあったです。
あと曲のね、イントロが全部かっこいいのなんのって!痺れる…!映画館で大音量で聞けたのもよかったと思う。そして歌がうまい!マイケルさんって高い声でポウ!って印象しかなかったんだけど、ちょっとノイズをのせた声でロックを歌うと超かっこいいのね…。しかも高音でバラード歌ってるのも声がきれいで、うまくて、聞き入ってしまった。わりと一曲が長かったんだけど、それが本当にコンサートに行ってるみたいでまたよかった。女性ボーカリスト(言うまでもなく超うまい)とデュエットしてる曲が好きだったなー(曲名さえ知らないし。調べたらI Just Cant Stop Loving Youらしい)。あと「why〜why〜」って歌う歌も(調べたらHuman Nature)。
そのデュエットんときにちょっと肩竦めたりしてんのとか、エンディングをどうするか話し合いながらスタッフと軽口を叩いてるのとか、可愛いなあって部分もいっぱい映ってたね。
映画の冒頭で、オーディションに受かったダンサーさんたちの嬉しそうな(っていうか既に涙ぐんでる人多数)コメントが流れるんですけど。その一人が言ったんです。「生きることはつらい。だから、自分だけの何かを見つけたい。それがこれだ(this is it)」って。マイケルも「愛だよ、愛」という意味で「this is it」を使ってたように思えた。マイケルは亡くなってしまって、結局このステージが本番を迎えることはなかったわけだけど。終盤のマイケルのBILLE JEANの本気の歌唱とダンスに熱狂してたダンサーさんたちを見たら、きっとこの人たちがマイケルの一番のファンで、マイケルのステージングを生で見れて、なおかつ一緒につくりあげようとした時間があったことは最後の幸福だったのかもしれないな、と思った。エンドロールで立たずに最後まで見ると、まるでマイケルさんが戻ってきてくれたような、まだまだこの素晴らしいステージが続くような、そんな気持ちになります。この映画見たら、マイケルを好きにならずにはいられないよ。
もうさ、ファンの人のためにフィルムコンサートやればいいんじゃないかな?一緒にリズム取ったり叫んだりしたくなったよ。でも、もしも私がおばあちゃんになって、SMAPが踊れなくなったあとでスマのこんな映像見ようものなら、号泣して腰が抜けると思うな…。

全部の曲名→ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1232502822