SMAP×SMAP 特別編、タイマンリレートーク


凄い番組でしたねー。

これで1時間もたす…いやむしろ足りないと思わせるこのグループの底の知れ無さ加減が凄い。
決してベッタリではない、絶妙にして微妙な距離感がこれをつくりあげているんですよね。
スマップ内人間関係。濃かったです。ハラハラするやら笑うやら奥深いやら、たいへん(笑)。
なんつー恐ろしいグループなんだろうか。SMAP

ちらっといくつか他サイトさんの感想も見せて頂いたんですが、当然ながら見所も感想も違うんですよね。
それだけたくさんの人にそれぞれの見方を許しているSMAP、だから私も思う存分主観で書こうと思います。うわーい。



香取慎吾×中居正広



一番うわあああ!と思ったのは、中居×慎吾。


実は、この二人のトークの中身が、私が普段思い描いているスマプー像に一番近かったです。
鼻毛出てるぞ、とかいうフザケた入り方から、あの問答無用の終わり方まで。
シンナカのかけあい大好き。


中居さん、真ん中はえらい真面目に話してましたよ。
間違いなくあのトークは最後で茶化したのとは逆に本気でしたが、同時にカメラが回ってる以上裏の裏を返してテレビ用に少なくとも見せ方は作りこんだものだった、って可能性もあります。
手ごわいです中居さん。


慎吾から中居さんへの最後の質問。
スマップ、好き?
SMAPは一番面倒くさい。面倒くさくて、エネルギー使うし、神経使うし、でも一番支えなくちゃいけないな、と思う」
「どうしてそう思うの」

「…SMAPで、支えられてるから」
どどーん。

このラストのセリフなんて最高ですよね。中居の静けさも半笑いも言い方も。




最後、「全部嘘だけどね。ごめんね」と言って去っていく中居さんに、固まる慎吾。
「なんだって?!」「てめえここまで語っといてそれじゃー通用しないだろ」「なんて返そう!なんて返したら面白くオチるかな!うーんうーん」
…と、慎吾が思ったかどうか知りませんが、
「どっからが嘘?どこまで本当だったの?」と普通に言ってあとを追いかけて言った、サタスマコンビの完璧な阿吽の呼吸に痺れました。
中居!あんたの育てた慎吾はこんなにも完璧に漫才の肩棒を担げるようになってるよ!(違う)
感動です。子育ての醍醐味です。才能のぶつかり合いです。
ああこれが、中居が自分亡きあと(亡きあと、とは言っていない)「スマプーを任せてもいい」と思っている慎吾の姿だ、と思いました。



慎吾と中居は本当によく似ているなあ。
スマプーを、自分を、客観視できる。と自分たちで言ってるにもかかわらず。
「吾郎ちゃんイジるときおまえ、嫌な顔するもんなあ。あれ、こりゃもう笑いじゃなくて自分の感情で、嫌味言いたくてしょーがないんだろうなあって。思うときある」
うはは!
慎吾にとっては一番突かれたら痛い面だったでしょう。太陽のアイドルとしても、香取慎吾個人としても。自覚ないのかな。
だけどとても人間的だと私は思いますよ。
言い返す慎吾も、「うっそだ、それ中居くんだよ!自分でわかってないんだ、オレと同じだよ」「確実にもうお客さんは笑ってない。その話はもういらない。みんな気付き始めてるのに中居くんだけ話してる。スベッてるとかじゃないもん、なんか。こわくなる」と末っ子の顔をしていて痺れる。

この場面では、お互いに相手のことを見てて自分のことはわかってなくって、っていうのがまた共通点で。
似てるなー!師弟だから似てるのか。似てるから師弟になったのか。


そして、慎吾のそういう部分も否定せずちゃんと見ていて、
それでいてなおかつ「ちゃんと見てるよね、慎吾は」「SMAPのバランスを取っているのはそういう慎吾の頑張りだ」といい面を認めている中居さん。
「バランスを取ってるのも慎吾だなあっと思ったりするもん」「自分でもわかってるんだよね、それも」
「…でもときどき諦めるよ」(わかってることを認めてしまう慎吾ちゃん)
「そうだね。ときどき諦めるときあるね。無理だなあって」
中居さんにいい子だと思うよ、と言われて、きっと慎吾ちゃんは泣きたいくらい嬉しかったと思うよ。
たとえその直後にオナラでも(笑)。
本気で言ったからあんなふうに茶化したのかな中居さん。ひねくれすぎです(笑)。



ライブについて。
命かけてますね中居さん。
「結果がすべてじゃんか。途中は関係ない」「ライブは、できるまでが好き」と言い切る中居さんは、心底考え方が裏方さんだなあと思いました。苦労してるよ。
成長した末っ子がその苦労を慮ってくれて、それはそれで嬉しかったかなあ。

「自分がやりたいことをやって、人を楽しませるか。自分はどうかな、と思っていても、人から求められることを提供して楽しませようとするか」
後者だ、と答えた慎吾。「だよね、慎吾はね」と言った中居。
「そのためにやってる感じだから」。
世間から求められる香取慎吾像を、慎吾は今、一生懸命演じてきているんだと思う。それはもちろん、つらいばっかりではなくて本人の望むところなんだろうけど。
それでもときどき破綻するというか、しっちゃかめっちゃかになって、どこを目指しているのかわからなくなってしまう慎吾がいることを、中居さんは知っているんじゃないのかな。
慎吾はいつか、本当に自分がしたいことに目覚め、それを始めたときにもう一度化けるような気がします。



「スマプーもっと話した方がいいんじゃない?」には慎吾・木村に賛成です。
あれ、中居さんもツヨシには「もっとコミュニケーションを取れ」と言っていたのになあ。
でも話し合っても良くならないかもしれないのがスマプーの難しいところですよね。騙し騙しやってきてる部分もあると思うし。
個々で違い過ぎるから。どっかを立てようと思えばどっかが我慢か無理をしなきゃならない。
そこまで考えてなくて分かり合えると思ってるのが木村で、違うものは違うんだからどうしようもないね、と思ってるのが中居なのか。
普段の親交を温めるのは大賛成だし、スマの方向性や取り組み方を話すもの賛成。無理せずちょっとずつやってってくれると良いな、と思います。



中居正広×草なぎ剛



中居さんは気味悪いほどツヨシを認めて褒めてあげてて、それに対してツヨシは静かに微妙な顔をしていて。
「ちょっと顔みして」「苦労したなあ」ポンポン、って中居さんがした冒頭でいきなりキャー!となりました。
それはいったい何扱いなのー、そんでやっぱりおとなしくされるがままのツヨシが可愛すぎる。

結局、ツヨシが中居さんを分析・追求したところは全カットされていましたね。「もうちょっと素直になった方がいいのにな、って思う」とか「中居くんと木村くん、似てるよ」とか。
褒め殺しは狙いで、中居さんがカットさせたんじゃねえかと思うくらいに完璧に。聞きたかったなー。


口には出さず、目と目で会話してる部分が凄く多く思えた。
ああ本当に一緒に飲んだり家に行ってる間にきっとツヨシは素直だから色々話して中居さんもツヨシが可愛いもんだからつられて話しちゃって、ある程度わかりあっているんだろうという感じがヒシヒシ伝わってきました。
その上で、テレビでは見せないようにお互いの裏側とか本音を隠し合ってるんですよきっと。
ずうっと前は、ツヨシの憧れの人は木村さんで、ツヨシの苦手な気まずい人1位は中居さんだったのにね。
15年もやってると人間関係わからないものです。

例えばポジションの話。
「どっちかっていうと僕ほら、地味だからね」
「地味っていうかね、華がないからね」
こういう会話の中で、昔だったら「おまえより花の方が出番が多い※例」と言われてその場ではノりながらも心のどっかで本気で傷ついてるような人だったと思うんですよツヨシは。
でも今はちゃんとある程度自分にも自信がついて、「これが中居くんなりの愛情ある言い方なんだ」とわかってる感じがして見てて安心できます。
ツヨシは頑張って、それこそ中居さんに「良かったよね売れて。売れたよね。ツヨシね…売れた。」と言わせるくらい、そんで二人で大笑いするくらい、よく頑張って。
だからあの、二人で笑ってるところは本当せつなかった。
その頑張る間にツヨシもきっと中居さんの踏んできた苦労がよくわかるくらい、素直じゃない中居さんの言動の裏の気持ちが汲み取れて許せるくらい、大人になったんだね。しょうなねえなあ、中居くん、って。



他のメンバーはどう?コミュニケーション取ってる?とかそんなことまで心配するリーダー。

お 父 さ ん で す か ?

他のメンバー、と言いながらも中居さんが聞いてるのは明らかに木村さんのことなわけで。
だって他の誰ともツヨシは気まずく見えないですから。慎吾はあれだし吾郎ちゃんは楽屋も一緒だし。
「最近木村くんがね。二人になったりすると正直、気まずかったりする」
よりにもよって、それをあっさり中居さんに言うツヨシ。凄い手管だなあと思いましたよ。
理由が「よく怒られるから」といういかにも単純明快な言葉で表されてるのがツヨシらしいと思いました。
「うるさいから」「偉そうだから」「僕はもう一人でできるのに色々口出ししてくるから」とか言ってしまったら(いや言ってないけど/笑)鋭すぎることも、ツヨシ語に翻訳されると、30歳手前にもなって「メンバーにおこられる」って、みたいなほんわかした感じになってしまうわけです。
しかもそれを、「そういう時期って、あるじゃない。メンバー同士まともに話せないっていうか」と「時期」のせいにして足掻いてないふうなツヨシが、本当おとなだなーと思いました。


机を指でコツコツ叩いたり、白いマフラー?の先っちょをイジイジしたり。
かなりめんこかったですね、トーク中のツヨシ。あのしぐさは素だと思うので可愛いばかり。




草なぎ剛×稲垣吾郎



ちょろりん、と座って待っているツヨシがちんまいですねえ。
出だしから笑かしてくれますよ。
「えっ、何?喋んの?!」「お願いします」「えぇっ!うそっ」と散々慌しくしておきながら、セットに入ってくる姿はあくまで颯爽としてるイナガキゴロウ。あはは。
今度はツヨシが主導権を握ってましたね。
切り込み方が可笑しかった。

「昔よりか大人になったよね。どっちかっていうとヒステリックじゃない、吾郎ちゃんって!でも僕はね、そういう吾郎ちゃん凄い好きだよ。男性でさ、そんないないじゃない、そういう感覚持ってる人って。だって男でさ、キーッ!ってなるんだよ」
どんどん喋って、一生懸命褒めてる(つもりな)んでしょうが、まーったく褒めれてないってのがクサナギツヨシの凄いとこです。
でも本人は本気で褒めてんだよね。ほんとにそういう吾郎ちゃんのヒステリックなとこをいとおしく思ってんだよね。ね。

…フォローしきれないですよ。

「だってオレ、人前で抑えようと努力してるもん。ほんとは何も変わってない、根源的な部分なんて。隠してるだけだよ」
「昔だったらもうすぐさ、キーキーキーキー言ってたのに、吾郎ちゃん大人になったんだなあって」
吾郎ちゃんのそれでも毅然とした態度と、ツヨシのとんでもない言いぐさがこのコンビの妙でした。笑ったなあ。
キーキーキーキー言うネズミっ子の吾郎ちゃんを思い浮かべ。か、可愛い。


終わったあともどこまでも可愛い二人。
20分。「長いってことは、つらいってことかなあ」と最後までバッサリなツヨシ。くく。
「ツヨシが辛そうな顔して次何話そうかなあってなってるの見ると傷つく」とか「金田一の話は振らなくていいんだよ!」とか、終わったあとにダメ出しをする吾郎ちゃんが可笑しいね。
ツヨシは当たり前だけど、中居さん相手のときとは違う顔をしてイシシシシと笑っていた。

あと、喋れば喋るほど血行が良くなって唇が赤くなって、さ、誘われてる…?と思いました。



稲垣吾郎×木村拓哉



冒頭の会話がデートの待合せのようで恥ずかしかった私。
木村さんにとって吾郎ちゃんは一番楽な相手だと思うので、できれば他の組み合わせで見たかったなあ。吾郎ちゃんは木村さんのつくりあげた何かを掻き乱してくることは決してしない人だから。



で。
木村さんが「ちゃんとしなきゃいけない」と思ってる真面目なとこ。
スマスマがイージーになってきてたり、そういうのが「オレ嫌なんだよね」。
さすがに熱い。


枠組みをつくる・プロデュースするのは中居。
メンタルを支える・現場を引っ張るのが木村。
SMAPの両巨頭は理想的ですね。
私もマンネリしているつまんないスマスマはどうかと思うので、この特別編が今後のスマスマ・年末年始番組進行にとって、良い刺激になるといいなー。





木村拓哉×香取慎吾



オープニングで言っていた、「おまえそーいうこと言うなよ」っていうトークは何だったんでしょうね。
木村さんが小学生のように古典的な手でわーわー言って聞こえずらくしてる中(笑)、耳を済ますと慎吾は「これ本当にオレなのかなーって」とか言っている。
これが例えば慎吾自身のことだとしても、「キムタク」のドラマのことだとしても、それを知られまいと遮る木村さんには、テレビ上の自分たちと生身の自分たちとには違いがあって、だけどそれをファンとか視聴者に見せたくない・見せちゃいけないって意識がしっかりとあるんでしょう。



慎吾は可愛い聡い弟分の顔をして、木村さんのそういう触れられたくない部分にも容赦なく切り込んでいくんだなあと感嘆。
GOOD LUCKの自分内順位を聞いてるところでも、「今度アイスホッケーをドラマでやるじゃない?そうじゃなくて木村くんの今やりたい役は何?」と聞くところでも、凄いなあと思った。
木村くんは世間で言われてる「キムタク」じゃなくって、ほんとは何がやりたいの?
そういう質問は逆を返せば、慎吾自身もそういうことを考えてるってことかもしれないけれど。世間が求めるカトリシンゴをやってくままでいいのか。
だから先輩である、自分より重いレッテルを背負ってる木村さんに聞いたんだと。違うかな。わかんないな。



シンキムの会話は、普通に男の子同士の会話、という気がして良かったです。
ほら、キムゴロは彼氏彼女だし、ナカツヨは父子だし、シンナカは師弟だし、ゴロツヨは乙女ですから。ふふ。



あと、また「つよぽん」の話が出てましたね。
またかーって感じでぶふーっと笑う木村さん。
あんた…よっぽどツヨシに怒りっぱなしなんか。アチコチでこの話が出るほど。全員の口から出たよこの話題が。





というわけで終了です。5パターンか。



この企画、もしかして総当たりでトーク収録したのを、「リレートーク」に編集しなおしてあるのか?
吾郎ちゃんが「僕はもうひとつやったんだけど」と言っていたり、慎吾が「問題は吾郎ちゃんだよ」と言っていたりしたから。まあ単にスマが企画の内容を詳しく知らされてないって可能性も多分にあります。
スケジュール的に5×4の20通りは難しいだろうしなあ。
木村中居対談はSMAPが本気でやばくなったときのリーサルウェポン投下だと思うので、まだまだ見れなくても良いのですが。中居が答えた、「もうちょっとスマプー話した方がいいんじゃない?」「まだいいんじゃない?」に近い感じでまだ見れなくても良い。
せめてシンツヨとかキムツヨとかシンゴロは見てみたかったなあ。




でも有り難う、タカハタさん&都築さん。
なんか、モ娘。でも似た企画やったことがあったようで。見てないんですけど。
でも明らかにスマのが内容は濃いと思うなあ。経験の差というかプロデュース能力というか。スマだけ5人内でのそれには敵うものはない。




スマプーというのは、仕事を離れたら決して仲良しこよしなグループではないと思うんです。
もちろん、仲が悪いって言ってるわけではないですよ。ただ、TOKIOさんとかと比べると、明らかにああいう爽やかな男同士の友情を育ててはいない。
どっちかっていうと、ビジネスライクな仕事上の「チーム」という認識が強いです。ある一線を保っているからこそ発揮できる力もあります。
でもそれも年々変わってきているのかもしれないね。




ああ楽しかった!