亡国のイージス/福井晴敏 ★★★★☆

亡国のイージス

亡国のイージス

主軸の一人である工作員・如月行(キサラギ コウ)が良すぎる・・・! というのがこの本の第一感想っていうのはちょっと情けないですけど。初めの章での三者三様(如月、宮津艦長、仙石先任伍長)な人物描写だけで引き込まれました。物語もとにかく長いんだけど、いろんな人の角度から書いてあって面白く読めた。仙石×如月側のストーリーは大満足。「亡国の楯」という宮津側のテーマには胸が痛い。結局日本国民にはなにも知られないまま・暴かれないままで世界は混沌に向かっていくのか…自衛官でも何でもない私たち平和ボケがこういう問題を考え続けるのはすごく難しいしきつい。だからダイスの渥美のラストシーンにはじーんときた。

福井作品はローレライ、イージス、戦国自衛隊とみっつ映画化されてるので、あとはローレライを読みます。映画で観たのは逆にローレライだけ。イージスのテーマを映画2時間で見せるのは難しいだろうなあ。




ああっこんな本まで出ているよ!

オール・アバウト・如月行 もうひとつの「亡国のイージス」

オール・アバウト・如月行 もうひとつの「亡国のイージス」

きっと行タン萌えなひとが多かったんだろうな…わかる…!だって本当に凄いんですヨー、不遇な家庭環境、父親を殺して心を閉ざし、工作員として訓練を受け、いそかぜに乗り込むんですけど。そこで曹長や同僚との交流あり、終わりの方で急に幼児返り(!)するオイシイ場面もあり、よく描かれています。彼のラストシーンが胸に迫る。かわいい。

とか言ってたらこんなんまである!

C-blossom (1) (講談社コミックスフレンド B)

C-blossom (1) (講談社コミックスフレンド B)

亡国のイージス』の工作員・如月行が1人の女子高生と出会ったことから、もうひとつの物語が始まる。父が横領事件という不祥事を起こした。世間の冷たい視線を避けるために、全寮制の女子学園に転校した、松宮香奈。友達も家族も失い、生きる希望を見いだせなくなった香奈のまえに、如月行という名の美術の教育実習生が現れる……。ベストセラー作家・福井晴敏が書き下ろし!『亡国のイージススペシャルアナザーストーリー。

読みたい…。



他にも派生した展開が多数。
これは敵の超絶工作員・静姫(ジョンヒ)のアナザーストーリー。


諜報機関ダイスの短編集。

6ステイン

6ステイン


こんなのもある。付属の小説は読みたいけどフィギアはいらない(笑)。

原作版《いそかぜ》 精密フィギュアセット

原作版《いそかぜ》 精密フィギュアセット