連休中の。
いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記 (幻冬舎文庫)
- 作者: 木藤潮香
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 324回
- この商品を含むブログ (54件) を見る
1リットルの涙(http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20060127#1138380283)のお母さんの手記。亜也ちゃんの日記にはなかった医師や家政婦さんの問題や、喋れなくなってからの意思疎通なども記されていてよりいっそう現実的。日記を出版しようと決めたのも、体も手も動かないけどどうにかして社会に参加したい、という本人の願いを叶えようとした形だったというのがよく理解できた。ひとつひとつ、出来なくなっていく…そして最後には喋ることさえ文章を綴ることさえ奪われる。なのに意識はしっかりしているのだ。なんというむごい病い。感じることが多すぎてうまく言葉にできないや。
- 作者: 島本理生
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 69回
- この商品を含むブログ (400件) を見る
きっと、子どもだったから愛とは違うとかじゃなくて、
子どもだったから、愛してるってことに
気付かなかったんだよ
★★★★ タイトルのナラタージュ、は「回想の形で過去の出来事を物語ること」という意味らしい。工藤泉は今は結婚間近だが、忘れられない人がいる。大学生の頃、高校時代の演劇部の顧問だった葉山先生から部活を手伝ってくれないか、と誘いの電話がかかってくるところから高校・大学時代の回想が始まります。高校時代一番つらい時期を助けられて以来、泉はずっと葉山先生が好きなんだけど…という話。2006年本屋大賞ノミネート。
久々に凄くストレートな恋愛小説を読んだ気分。ナラタージュ形式が、心に消えない傷を残した一生ものの愛を語るのにうまく機能していてラストシーンもぐっときた。葉山先生に惹かれる気持ちは私は比較的共感できたなあ。優しげで、口がうまくて、懸命ででもどこかずるくて一歩引いてて、世界史の先生…ああいうひと確かに気になります、というか一種の萌えなのかも 笑。でも酷いやつには違いないんですが。嘘が明らかになる場面では、まあそんなこったろうと思ってたのにやっぱりゾオッとなった。こわい。そんな可能性を思いもせず妄信的に人を好きになることや、嘘がわかったあとでもやっぱり好きでいるしかないということ、恋愛の理屈じゃない、どうにもならなさがよく出てた。
上に挙げた巻頭のキャッチが、若いからこその思い込みだよ、という反論を先回りして封じていてなかなかに用意周到。葉山先生がお葬式で泉を庇ってくれるところとか、小野くんと付き合っちゃったり別れちゃったりするくだりは説得力があった。黒川・志緒カップルも好きで、この二人の関係ももっと読んでみたかったなー。
また、読み返したい。恋愛小説が苦手な私なのにそう思うくらいにはうまくて、ぐっさりくる、そんな本だった。
この顔だ、と思った。少年のように無防備な喜び方、そして私は痛烈に実感する。
この人からは何も欲しくない。ただ与えるだけ、それでおそろしいくらいに満足なのだ。
- 作者: ヒキタクニオ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/01
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
★★☆ 貴奈子は安定した大会社での総合職を、大した理由もなく辞めた。母親の計らいで、親戚の叔父さんがしている鳶の会社「有限会社日本晴れ」で働くことになるのだが…。
面白いんだけど、何かが足りない…。うーん? 主人公の成長が生ぬるいからか。っていうか成長してる? 貴奈子自体はなんもしてない、ただ周りの環境がよくなって鳶の人たちがすてきなだけの気も。あと、挿入されまくるアメリカ軍事の話とか、鳶職の矜持の美しさとか、共感よりもわりと作者の主張を感じてしまったからかもしれない。後半の妙な恋愛感情も嫌だし。でも鳶の世界のことは興味深かったしチームワークで仕事を仕上げてくとこは良かった。
- 作者: 井上雄彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/09/18
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (129件) を見る
- 作者: 井上雄彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/11/19
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 64回
- この商品を含むブログ (151件) を見る
★★★☆ バイク事故で夏美を車椅子にしてしまった元バスケ部・野宮。骨肉腫で右足を切断し、障害者バスケをする戸川。トラックにはねられ下半身不随になったノブ。3人の関わり合いとバスケを通じての成長の物語、のまだ途中。1〜5巻を読んだ。いくつかぐっとくるエピソードがあるのはさすが。井上先生の作品には独特の考え方をする阿呆だけどピュアな男子(スラダンでは花道、リアルでは野宮)が居るのでほっと救われる。気持ちがいいやつらだ。でも今回の場合いちばん厄介なノブがどうなるのか気になるなあ。性根は悪くないやつなんだよな。ヤマの病気は亜也ちゃんと同じ脊髄小脳変性症なんだろうか?
- 作者: 大場つぐみ,小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/04/04
- メディア: コミック
- クリック: 38回
- この商品を含むブログ (485件) を見る
- 作者: 大場つぐみ,小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/07/04
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 44回
- この商品を含むブログ (587件) を見る
★★★★ や、やっとLが倒されるとこを読んだ…(今更!だって読む気がしなかったんだよー寂しすぎてー)。さすがに、ヨツバ崩壊→ライトの記憶戻る→L死亡までの流れは引き込まれて一気に読んだ。やっぱり面白い! ニア・メロ編はどうなんだろーなー。もうすぐ本誌が終わる?とかいう噂なので、完結したら残りの巻をまとめて読もうと思う。ここまで読んでれば映画は大丈夫でしょう。