モンスター
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2005/05/28
- メディア: DVD
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1986年、フロリダ。ヒッチハイクをしながら男に身体を売る生活に疲れ果てたアイリーン。有り金の5ドルを使い果たして死のうと決め飛び込んだバーで、彼女は一人の女性セルビーと運命的な出会いを果たす。父親に同性愛の治療を強制されフロリダにやってきたセルビーもまたアイリーンと同様に社会からの疎外感を抱いて生きていた。初めて自分を偏見なく受け入れてくれる人物と出会ったと感じたアイリーンは、“ふたりで暮らそう”と提案する。そのためにお金が必要になった彼女は再び客を取るため道路脇に立つが、一人の客に瀕死の暴行を受け、撃ち殺してしまう…………
シャーリーズ・セロンがアカデミー賞主演女優賞を受賞、全米を震撼させた女性連続殺人犯をモデルに描くドラマ。監督はパティ・ジェンキンス。
★★★★ 「モンスター」とあだ名された実在の死刑囚アイリーン・ウォーノスが連続殺人犯として逮捕されるまでの心理を克明に描いた作品。愛する相手を引き止めたいあまりに7人もの男を殺したリーの、愛情への飢えと無教養がかなしくやるせない。印象に残るシーンの連続で、制作側の熱意を嫌というほど感じられる。スケートリンクの場面(人前でのキスシーンは爽快 笑。後半に出てくるレストランでのセルビーの邪悪な笑いっぷりも)、第一の殺人の夜、売春婦→強盗→殺人鬼へと変貌していく人生(ここの表現は見事!)、次々新しくなる車を見るセルビーの目、二人で泣くシーン。そして、最後の刑務所での自白の電話。セルビーはアイリーンが最後に出会って誘惑されてしまった人間という名の悪魔だ。
どんな理由があっても、例え死ぬほど愛した誰かのためでも、人を殺すことは自分を殺すこと。
最も純粋なものほど何より深く人を傷つける いかにも恐ろしく見えるものは思ったほど辛くない
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- ttp://d.hatena.ne.jp/maki-ryu/20041013