なんくるなく、ない/よしもとばなな

★★★ 数年に渡る沖縄への旅をまとめたエッセイ。ばななさんは子どもが出来てから、今の東京や日本社会に対してすごく失望してるみたい。そっか、そんなに日本は変わってしまったのか。指摘はさすが作家さん鋭い!と頷ける部分もあり、そうでない部分もあり。複雑な気分。子持ちのおばさんのたわごと、と切り捨ててしまわないように私もちゃんとしていたいものだけど。「世の中は、みんなはオカシイ、私は正しい」という目線はちょっと違うかなーと思ったのも事実。そういう視点だからこそ読者に色々気づかせてくれるんだろうけど…うーん難し厳しいなあ。考えさせられる。
旅行エッセイ自体は沖縄好きとしては楽しかったし、私はファンなのでそういう本心を読むのも面白かった。