図書館戦争/有川浩

図書館戦争

図書館戦争

時は正化31年。昭和最後の年に公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として〈メディア良化法〉が成立、施行されて30年たっていた。武力をも行使して出版物を検閲するメディア良化委員会に対抗し、図書館は図書隊をつくり自前の防衛部を持っている。主人公の笠原郁はあるできごとがきっかけで、女子としては珍しく防衛部への配属を希望して図書隊に入隊した。鬼教官の堂上にしごかれながら、一人前の図書隊員を目指すのだが……。

http://books.yahoo.co.jp/interview/detail/31662609/01.html

図書館の自由に関する宣言
 一、図書館は資料収集の自由を有する。
 二、図書館は資料提供の自由を有する。
 三、図書館は利用者の秘密を守る。
 四、図書館はすべての不当な検閲に反対する。
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。

★★★★ いやあ見事なラノベのラブコメです。そういう意味では言うことなし。気付きもあるし成長もあるし信頼もラブもある。こっぱずかしくさえある軽快なノリを装いつつけっこう厳しいことも言ってたりして、図書館防衛、ひいては言論統制への抵抗というテーマも面白いしね。本好きとしては本を守る図書館宣言に大共感。郁も堂上もかっこいいんだー。月9ドラマ化を狙ってる(笑)とかあとがきに書いてあったんで実写キャストをちらりと考えてみたですけど、郁=でかい女ってことで榮倉奈々ちゃん(170cm)くらいしか浮かばなかったな。エリート防衛員の同僚・手塚はARATA(要はメガネが似合えばよろしい)、笑顔で弱点を突く正論派・小牧は谷章、冷静でサバサバした情報屋・柴崎も栗山千明とか沢尻エリカ様とかいろいろキャスティングしがいがありそう。堂上は…ちっちゃくって、でも冷静で有能で熱い面もあって……タッキーとか小出恵介くんとか勝地涼くんでもいいかな。最近話題の斎藤工くんもいいかもしんない。あ、そしたら我らが永山たかしくんでもいいんじゃないの?!ちっこいしさ!(暴言)
とにかく楽しい学べる読書です。中高生にお勧めしたい良書。