ドリームガールズ

ほぼ全編歌ってます。これでもかってくらいいろんなソウル・R&B・ダンスミュージックが聴けて満足。エフィがリードボーカルを外される心情を歌で語り出したり、それを兄のC.Cが歌で説得したり、エフィ脱退のときには歌で全員が喧嘩したり、恋人を引きとめようと歌で迫ったり。とにかく日常が歌歌歌!でもコーラスグループを目指す彼女らの話だから不自然じゃないの。ミュージカル苦手な人でもこれならイケるかも。
ぐっときたのは、意外にもディーナ(ビヨンセ)が夫であるカーティスに別れを告げる心情を歌い上げた終盤のレコーディング曲。せつせつと、日常で伝わらない気持ちを歌ってて、しかもそれは結局夫には伝わらなくって、せつないったらなかった。エフィもほんとに聞き惚れる声で、だけど恋人を引きとめようとするあのシーンはちょっとやりすぎ感があって怖かったかな(笑)。あとはファミリーの歌が好きです。あ、「ワンナイト・オンリー」も、ソウルフルなエフィ版も良かったけど、盗ってダンスミュージックに作り変えた版のディーナのほうもすげくかっこよくって、嫌んなるくらい。
良かったんだけど、最後解散コンサートでの4人のザ・ドリームズの歌で締められると「ああよかったなあ♪」て気分になっちゃうんだけど、ぶっちゃけ人間関係の話自体はそんなに凄くもないよね。ディーナの気持ちもよくわからんし…。
黒人音楽がああして白人に塗り替えられてきたことや(韓国のひとがドラえもん?を自国のアニメだと思ってるように。その逆ももちろんあるんだろうけど、DJオズマとか)、はじめはC.Cの権利を守ろうと全財産をはたいて勝負に出てあんなにかっこよかったカーティスがだんだんと金の亡者になってみんなの気持ちを考えなくなるあたりは見応えがあった。せちがらい。スープリームスやダイアナ・ロスのことをよく知らなかったんだけど、現実はきっともっといろいろあったんだろうなあ。
連れはさっそくサントラを買ったらしい♪