鳥人ヒロミ先生

バス停留所 (花音コミックス)

バス停留所 (花音コミックス)

「少年は背中で恋を語る」、良かったです。1話目で、意地っ張りな藤本先輩がアビゴンの自転車の後ろで少年の背中にほーっと身を預けるシーンですっかりやられてしまった。好きとは絶対言わないけれど、あったかくその感情が紙面から伝わってくる。このお!言わないだけであんためちゃくちゃ好きなんジャンかよアビゴンが!!ってのがね、たまりません(笑)言葉で説明されるよりもぐっとくる。そういう描き方が全編に渡ってすごくうまかったです。攻の子(安孫子だからあだ名がアビゴン)も可愛くてねえ、ワンコ系。目がでっかめで髪くるくるで(天パ?)なのに元水泳オリンピック選手だから体格は理想的にいいの。こういった恋にだけ一生懸命な後輩攻と、きれいな女顔だけど口が悪く男前な受が出会ったことで、ケンカしたり励まし合ったり己を磨いたりして人生を進めていく、これこそボーイズラブの醍醐味です。



そしてしをん先生が「リバ」の項でお勧めだった成層圏シリーズ。

成層圏の灯 (Super be×boy comics)

成層圏の灯 (Super be×boy comics)

カメラマンの卵の喜瀬川英と、やりたいことの見つからない佐伯徹。うわあもう大満足です。こんなに長いスパンでじっくりと描かれるBLはやっぱり圧巻。大学の同級生〜30代中盤まで。それだけに喜瀬川の顔がころころ別人のように変わってるのが気になりますが(笑)後半の絵のうまさ、漂う冷気の中の艶っぽさの表現にぐっとくる。
リバについて。叔父との関係の中で喜瀬川が成長とともに挿れられるほうから挿れる方へと転じたり、佐伯も元々ノンケなので喜瀬川に初めは挿れてたり、別れて田舎に帰ってからはウブな年上ゲイを捕まえて立派に攻めてみたり(笑)リバものとして確かに読み応えがありました。しかも自然なのな、それが。違和感なし。
PTSDを持つ喜瀬川がいろいろと酷い目に遭いながらも最後は幸せをつかむ、涙なしには読めません。ほんと、昔からBLにはこういう良書もあるんですよねえ!大満足!ありがとう!

鳥人ヒロミサイト「おまえはそれでいいのか」
ほほう、ぶりーちの更木剣八がお好きなのですねv絵柄ハマりすぎw