牛泥棒/木原音瀬

牛泥棒 (Holly NOVELS)

牛泥棒 (Holly NOVELS)

いい話だった!久々に読むと、文章と心理描写がやっぱりうまい。いいとこの坊ちゃんでわがままだけど気のいい植物学者助手の亮一郎 × その家の使用人で誠心誠意亮一郎に仕える徳馬。徳馬は妖怪が見えて、自分でも鬼を飼ってるのでちょっとファンタジー風味です。木原先生は吸血鬼といい、現実のなかにちょっとだけファンタジーを混ぜる方向にいってるのかな。でもうまいから何の不思議もなくすらっと読める。坊ちゃんが憎めなくてよいなあ。読後感もまるです。