イースタン・プロミス

 
うむ、しぶい。ロンドンで暗躍するロシアマフィアの話し。かなりグロいシーンも出てくるものの、それが作品のカラーになってて違和感なし。イースタンプロミス=人身売買、で売春のことを指してるようだけど、主人公のやってることも充分に自分を切り売りしてる人身売買だと思った。そうするしかない国の状況、そこに生まれて生きる人々。「ロシアで、生まれたときから土に埋もれていた」という、少女の日記のモノローグがニコライの生き方にも重なる。ラストまでやるせない、救いのない重い映画。サウナでヴィゴ・モーテンセンがマッパで刺客と死闘を繰り広げるシーンにうおっ となった。刺青って、すごいよな…自分の体に刻みつける、芸術であり生き方であり誓いであり。目を奪われた。そしてゲイを匂わせるキリル(「法の泥棒」のボスの息子、典型的なだめっ子ぷりが凄かった)とニコライが地下室で抱き合うシーンのあやしさに動悸が。しぶい、しぶすぎる。