ボクは、声優/野沢雅子


せっかく声優さんにハマったのでそれ関係の本を読んでみよう…と思ったんだけどあんまりないもんなんですね(他に水谷優子さんのコバルト小説とか神谷明さんの指導書とかぐらい?)。戦中に生まれ、劇団に入って舞台をこなし、テレビが普及し始めた頃にドラマとかアニメーションの仕事を始めた野沢さんの仕事や生活、交友関係に関するあれこれが上品な語り口で書かれてます。私の世代だとやっぱり悟空なんだけど、鉄郎@999とか鬼太郎、ヒロシ@ど根性ガエルいなかっぺ大将、怪物くんなどなど。主役級の色んな少年役を総ナメにしていてすごいなあと改めて。わりといいとこのお嬢さんっぽくて、お金に執着がないところなんかはいかにもって感じなんだけど、それゆえのおっとりさとか度胸とか、明るいボーイッシュな感じがすてきです。そんな野沢さんだからこそ周りの人にいっぱい元気をふりまいてるんだろうと想像しつつ。ほんの少しだけどオーディションの出来レースの噂にも触れてて、でも自分が行けば同じ事務所の若い子が別の役で使ってもらえるかもしれない、と言われれば割り切って行ける、とか業界のこともちらっとだけ垣間見れます。「洋画とアニメの違い」「後輩に言いたくなること」とかも面白かった。そういえばこないだのしゅごキャラを見てたらラーメン少年役で野沢さんが出てきてびっくりしたっけ。