イロメ/草間さかえ

草間さんの同じ学校を舞台にした複数カップルの短編集。相変わらず表紙の配色が素晴らしいなー。話もおもしろいしわかりやすい。色んなカプがあってバラエティに富んでるし読み応えあります。

  • イロメ …って何かと思ってたら色目のことなんですね。おバカ生徒・桃山 × カタブツ日本史教師・野田。メガネの先生が可愛い…。
  • 花いちもんめ …三年留年(すげーな)の先輩・森崎 × 新入生・小野。屋上での告白シーンはセンスあふれてんなあ!妹ちゃんがいい味出してる。
  • うらはら/あつくてつめたい …蛙の幼なじみ同級生、ナオシ×光彦。実はこれが一番好き。しょっぱなの子ども時代のエピソード、家に泊めるエピソード、そのへんでもうやられた感じが。光彦のバイト仲間で小野くんちょっとだけ登場。おまけ漫画のとこで「童貞攻×非童貞受」って書いてあって、「受はチンピクさせた者勝ちだと心得ているので」という解説にウケた。「おネガ」とともに「チンピク」も使っていこう、的確だ。
  • カオス前後編 …卒業生・壬生谷 × 野田先生の同僚の教師・白川。あーこういう教師と生徒でぐるっと回る設定っていいよね(白川はフラクタル、と表現)。だって誰だって昔は生徒だった時があるんだから。白川のヒゲを気にしてるってキャラ設定が人物像の複雑さに一役買っている。おまけ漫画の三本目の脚には笑った、下品!(笑)なんで急に足ケガしちゃう展開、とか、昔の壬生谷ったら告白早すぎない?とか、気になるところもあったけど、最後の漫画がせつないながらも幸せげでよかった。

一人一人が活きてる感があっていい、絵柄とお話も合ってるしすごく読みやすかったです。夢みる星座(http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20080211#1202741955)とともにお勧め!