DULL-COLORED POP 「ショート7」@pit北(王子)

ttp://www.dcpop.org/short7/
http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20080609#1213022615に続き2度目の劇団さん。15分〜40分程度のショート劇を7本上演中、Bプログラムの3本を鑑賞。いやあどれも面白かったです。

  • 息をひそめて… 彼女の浮気を疑う会社員が同棲している部屋の床下にスネークして、彼女と友人の会話を盗み聞く。木組みで畳の下に空間をつくったセットで、ああいう二層の舞台って好きなんですよねー。一度床下に潜ったら畳の蓋は最後の方まで開かないほうがメリハリあったかなーとは思うけど。男女間の恋愛解釈もなかなか生々しいものがあって見応えあったです。彼女の、女友達に対する態度と彼氏に対するときの声や動作が違っていてうまいこと表現されてるなーと思った。ノック音や暗転のタイミングもセンスある感じです。
  • エリクシールの味わい…業界初、飲尿ミュージカル(!)。おいおい、と思ってたらご丁寧にもセットチェンジの間に客には飲尿歌の歌詞カードが配られました。気遣いをどうもw「マイ・スイート・おしっこー」とか「奪い去りたい 分け与えたい 君のすべてー 私のひみつー 食べちゃいたいほど愛してるから 君のすべてを飲み干したい」とか書いてあるよw 人間はみんな変態だし、人それぞれいろんなモンにこだわりや好き嫌いがありますからね。飲尿というフェチを通して、最後はせつない展開に持ってくってのもなかなかすごい。歌も、キーボードの生演奏もうまくて安定感抜群、変なモニョ感がないのがすばらしかったです。役者さんもみんな味があって(特に17歳の生活不全のおんなのこの役のひとの声すてきだった!あと小林タクシーさんもうますぎるだろう!)違和感ゼロ、笑わせてもらいました。
  • 藪の中… 芥川龍之介の著作を翻案、一人七役の一人芝居。完成度高かったです。「一度でもこのくらい憎むべき言葉が人間の口を出た事があろうか?一度でもこのくらい呪わしい言葉が、人間の耳に触れた事があろうか?」って言葉のリズムがすてきだった。証言が食い違ってて、浅黒い顔と白い顔の矛盾、白い馬、あたりが伏線なのかと思ったら、真相はわからずじまいで終劇なんですね。気になったらから原作も読んでみた(http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/179_15255.html)。Wikiを見たら「真相は藪の中」とかいう表現はこの小話が元になってるんですか?すげー! わ、映画「羅生門」もこの話が元になってるの?へー。