プリンセス・トヨトミ/万城目学 ★★★☆


大阪市空堀中学校に通う大輔は、女子になりたいという願いを実行するためある日、幼馴染みの茶子とともにセーラー服を着て登校する。一方、会計検査院の三人の調査官松平、鳥居、旭は空堀商店街にあるあやしい会社・OJOを調査し始めた。大阪城にまつわる秘密の国の実態が明らかになり、その存続を賭けて大阪の男たちが立ち上がる。そして五月末日の木曜日午後四時、大阪が全停止した。

けっこう面白かったー。相変わらず荒唐無稽な話なんだけど、関西人として知ってる場所が出てくるので楽しいし、設定にロマンがある。後半には不覚にもちょっとうるっときた。こんなけの人数のシステムを支えていたのが、個々の父子関係だったというのが面白い。男同士の分かり合いというか、そういうのに収束されてるのが。男性がこの本を読んで共感できるのか知りたいところ。伏線もちゃんと回収されてたし。男社会でずるい、という女子側の感想も最後のおまけ部分で拾ってあって、このために大輔の女になりたい設定があったんだろうなーと。
大阪府の全面協力が必要だけど、映画にするならキャスト誰がいいかなーとか考えてました。茶子は福田麻由子ちゃんで。旭は滝川クリステル(神戸っ子だし)…は無理だろうから外国人顔のモデルさんででも。鬼の松平はマツケンで(名前のまんまだろ!ちょっと年がいってるかな)。大輔とミラクル鳥居が悩むところなんだけど、鳥居は武山さんか塚地さんかタカで。大輔は若めの佐藤健くんで。はいどうでしょう。