星から来た船(上)(中)(下)/新井素子 ★★

  

(上)あたし、田崎麻子。火星で探偵事務所をやっている水沢良行所長の恋人兼スタッフなの。で、ある日、20年前に生き別れのままの所長の弟が、突然火星にやってくるというの。彼の名は、山崎太一郎。ところが、宙港に現れた太一郎さんたら、なんと、月村真樹子という謎の女性と、2歳たらずの赤ちゃんと一緒。これがタイヘンなトラブルの始まりで…。超人気『星へ行く船』シリーズ番外編。
(中)トラブルの種の赤ちゃんの名は、祥子。母親の蘇我亮子が、どうして子供を宙船におきざりにしたのか、その“真相”はやっとわかってきたのだけど、ね。でも、新たな問題発生。捨て子には過剰反応を示す月村真樹子さんと、仮にも子供を捨てた亮子さんがもし対面したら。二人の対決を防ごうと、太一郎さんも水沢所長も関係者全員土星に向かったのだけど…。
(下)蘇我老夫妻と孫の祥子が、宙港を占拠したテロリストの人質にされて、さあ一大事。太一郎さんと水沢所長は現場に急行。須樹子さんとはりあって私(麻子)も封鎖された宙港に突入することになったのだけど…。その間、真樹子さんがなぜ家族にこだわるのか、テロリストがなぜ行動をおこしたのか事情も少しわかってきたの。でもまた新たな陰謀が発覚。決死の脱出が敢行されて…。ロマンチックSF。

再読。麻子さん目線の、太一郎さんと所長の出会い、レイディとの出会い。星へ行く船より数年前の番外編です。ここまできたらシリーズ全部制覇しなくちゃな、と思って読んだけど、特に下巻がいろいろ省きすぎてるし、主題と言うか話の趣旨もあっちこっちへいってドタバタしすぎなのであんまりまとまってはない番外編です。その先に続く本編があるんだからあんまり設定を書き足せないしねー。次はどの本を読もうかなあ。