おおかみこどもの雨と雪



http://wpb.shueisha.co.jp/2012/07/28/12951/

観てきました!面白かったー。以下ネタバレ。

  • おおかみおとこ、完全に雰囲気イケメンで、ああいう影のある孤独な男に魅かれちゃうって意味では花はすごーくそれっぽくて、納得してしまったw 苦学生…大学生?なのに妊娠したのか、そのへんのお付合い時間経過がちょっとわかりにくいせいで、なんとなくだらしなく思えてしまうのが残念。あと、致すシーンの彼氏がおおかみ形態で、えっ!そっちのままヤるの…!?あえての獣姦っ!と感動しました。
  • おおかみおとこお父さんが、けっこう衝撃的な死体処分の仕方をされていてびびった。あれはトラウマになりますよ?
  • 子どもの頃のおてんばな雪の表現が憎たらしさ寸前の可愛さでうまい。かわいい。一方、雨の「だいじょうぶだいじょうぶしてー」→木の下でぽろぽろ涙零すとこの可憐さはすさまじかった。かぅわいいー!
  • そんな雨が急に野生に(男に?)目覚めてあんなふうに行ってしまうという構図が、よかった。人間でもそうだけど、男の子って小さい頃はやたら怖がりで甘えたでママがついてなきゃどーしようもないわねえええ!って感じなのに、あっというまに一人の男になって巣だっていく、そしてそれが正しいことである、という現実・子育ての時間経過の容赦なさと貴重さ。今の日本は、どんどん子どもが大人になる時期が遅くなっている気がするので(戦時中とか20歳そこそこの子が一丁前扱いで戦争に行ったわけでしょ、そのへんを考えるとガンダムパイロットやらが若年なのもあながち変じゃないのかもなーとか)、だからこそのこの「子離れ・親離れ」の物語なのかなあとそんな視点から見た。子離れは実際にはとても難しいことなんだろうなあと思う。
  • 何ヶ所か、ここは狙ったな、てセリフがあって少しばばっと現実に返った。雪の教室でのカミングアウトシーンとか(そうちゃんは利発な少年だ…癒されるね…)。CMでも使われるようになった花の「しっかり生きてッ!」とか。その前の「まだ何もしてあげてない…!」とか。あそこは八日目の蝉における「その子はまだ夕飯食べてないんです…!」に匹敵する決め台詞。
  • 結論:お母さんはすごい。花はまだ30歳台だと思うんだけど、子どもが13歳で独立してしまった(!)あとは一人田舎の家に住み続けるとか完全に余生な勢いの終わり方で、花にもまだまだ新しい楽しい人生が用意されていることを祈る。でも、子どもを育て上げた経験を持つお母さんには、そんな子ども立場からの心配やらは無用なものなのかもしれないね。