風立ちぬ

風立ちぬ見てきた。おもしろかたよー。夢を仕事にするということ、生きて何が残り残らないかということ、すげー見やすかった。私は好きだな、この映画。

  • 庵野監督、そりゃ棒読みなんだけどぴったりだたね。「はい」に二郎さんの天然具合・浮き世離れっぷり・素直さ、が出まくってた。「おととい」の言い方が可愛すぎてはげるかと。全体的に親友本庄との会話でかわゆさ増し増しでしたな…。甘えてた。本庄も煙草もらいまくったり、結婚を矛盾と言ったり、明らか両思い。男二人であの会社(三菱?)の会長と相談役になるまで仲良く生きてほしい。たばこを吸うとき、二郎さんはぼんやり物思いにふける&気分転換で、本庄はいらいらしたとき。二郎さんに女が訪ねてきた学生時代にいらいらした本庄さんがたばこを求めた瞬間に私ぴんときました!(だまりなさい)
  • 相変わらず主人公のキャラ造形がしっかりしてて痺れる。目が悪い、というファクターが活きる。あの一段があったから、次郎さんがただの恵まれた夢見がちな坊ちゃんでないことがわかる。それでもやっぱり、心の空想世界がきれいすぎるからよごしたい欲。仕事佳境期に病気の奥さん、絶対鬱陶しく思った瞬間もあったはずで、実際わりと奥さんほっぽって仕事に時間割いてもいて、きれい具合とわがまま具合がなんか胸にクるもんがある…。
  • あの時代に莫大な金をかけて飛行機をつくるということ、その位置にいける頭脳(と執着)を持っているということ。つまりはわりと裕福なお家の頭のいい階級のお話で、現代に通じるものがある…と一瞬思ったけど、今は逆に家にお金がなくて頭脳を磨く努力もせず好きなものさえも見つからない若者、というのがスタンダードモデルになってきてる?のかもしれなくて、この映画をどう受け取るか・どういう物語と読むかは人それぞれだろうなって感じがする。だから「鑑賞後に開けてください」なあのカードメッセージだったのだろうか(言いつけを守って鑑賞後に開けてあれにはずっこけたw)
  • 映画館を出るとき「けっかくて何?病気?」て感想言ってる中学生女子がいて、おお…帰ってから調べてくださいね…と思った。
  • 印象に残ったセリフ。「機関銃を載せなければ軽い」「きて」「地獄かと思いました」「一機も帰ってこなかった」。あと、口で言ってるかのような効果音の数々も印象的だった。地震の表現とかね。

追記。いい解説!ほんとに口で言ってたってこと?中学生円山のことも少し。 >町山智浩さんの『風立ちぬ』の解説が深かったので書き起こしました。 http://matome.naver.jp/odai/2137713216734546901