僕と彼女と彼女の生きる道 第三話(1/20)


凛ちゃん可愛い。ドラマ始まって、今回で初めてそう思いました。今までかわいそう、とは思っても可愛くは思ってなかった。やっぱりお子様は愛されてナンボなんだなあ。

「残り一週間、ちょっとは父親らしくするつもりなんで」。その言葉通り、何かもうすっかり良い方向に転がり出した徹朗。あんなに疎んじていたのに、いささか急な気もしますが。体面を気にしていたのが、周りの人に「離婚した」と言いふらしてるし。でももう何でもいいや。変わっていく徹朗を見るのが嬉しくって。
どっちのレーズン入りパンが凛が喜ぶか考えて、わかんなくって、結局両方買っちゃう徹朗。それを見てにこにこしちゃうゆら先生の気持ちがよくわかった。私もテレビの前でにやにやしてたと思うから。無気味です。


凛と徹朗、親子の対比・交流がよくされていた回でした。紛れもない親子なんだなっと。もう、エピソードがてんこ盛りで。

・ピザの同時に「あっ、垂れる!」はわざとらしかったけどね。一生懸命、「お母さん、パリにいるんだ。パリっていうのはフランスにあるんだけど。フランスわかるか?フランスっていうのは外国なんだけど。美術ってわかるか?」と不器用ながらもやさしくやさしく離婚の説明をする声に酔いそうに。ツヨシの声はなんだってこんなに心地良いんだろう。「何だ、それは」「吹いてもいい?」他にも好きな声音がいっぱい。

・橋の上での、「はい!がんばります」と言った凛ちゃんのくるりんとしたお目目。マジ可愛い。そら徹朗も心配になるわ。

・取引先で凛のことを嬉々として語る徹朗。あの、鉄工所(?)のおじいさん名演!いるいる、そういうシャッチョーさん。他人を見て我がフリ直せじゃないけど、徹朗にはもっと色んな親子関係を知ってほしいなあ。抱き上げたり、親ばかで自慢したり、してもいいんだと知ってほしい。こういう、仕事場での男の人の様子は大好物です。

・音楽会での失敗で泣き出す凛を抱きしめる。
もうー!徹朗のあの戸惑った表情がたまんないですよ。こっちがあんたを抱きしめたいですと立候補。事情を聞いてやれなくても、どうしていいかわからなくても、あれでいいんだと思います。第一回で泣き出されたときはオロオロして宇宙人に会ったような顔をしてたのにえらい進歩。ぎゅーっとされて、泣き止んじゃう凛ちゃんも良かった。私も子どもの頃あんなだっただろうか。全然覚えてない。かなしい。きっとあったかくってしあわせだったろうに。


柳家の父子の関係。思ったほど圧制的ではないんだなあとびっくり。普通の父と子の会話だ。だけど浮気は当たり前にしてたらしい。さらりとそのことを言う徹朗。圧倒的に不幸だったり家庭が滅茶苦茶だったりしてないとこが私には逆にリアルに思える。日常は小さな幸せや小さな不幸の繰り返しで、父親が浮気しても母親が蒸発(それは違うドラマだ/笑)してもきっと、ご飯食べなきゃ腹は減るしトイレもしなきゃだし、風呂入って睡眠とって会社や学校に行くんだ。そういう現実。


動物園。どんどん笑顔に、屈託なくなっていく凛ちゃんが。良かったねえと。パパはなんでだかあひる(?)を追いかけ回してますが。あれは笑える。

ペンキ塗られたベンチに座ってしまってあとがついて。うふふきゃははと親子二人で初めて声をあげて一緒に笑うシーン。二人は笑ってるのに私はちょっと泣いてしまったよ。なんでだよう。先週まではどんなに冷たい家庭だろうが全然ほろりともしなかったくせに。冷たさや、酷さや、悲惨さで泣くのではなく、愛おしさで泣けるドラマなんて最高じゃないですか。


問題はこれからですね。愛や関心を持たない生活の方が今の時代、本当はずっと楽なのかもしれない。何にも縛られることなく仕事だけに打ち込んでればいいんだから。愛を知って、いとおしく思って、そんな中できっちり徹朗が今月の目標新規10社を達成できるのか見守っていきたいです。大事なものができると人間はつよくなるのか。よわくなるのか。