新選組! 芹沢鴨、爆発

面白かった〜!
歳三の計らいで先番宿割の職に就いた近藤勇。京への道中、本庄の宿場でのすったもんだを描いた今回。ここんとこあんまりにトホホな浪士組の中での近藤のないがしろっぷりにさみしーくなってたんで、今日はあんまり期待せずにのんびり見てたんですよね。したら、ぐんぐん面白くなってきてびっくりした。それに、私が知りたかった色んな方向性が示された回だったな。京都の手前でこれがあって良かったですよ。

① 試衛館の面々の連帯感、副長との関係
宿割で途方に暮れちゃう近藤はほんと阿呆の子かと思いましたが、お仲間が来てくれて百人力、「いっぱいいっぱい」の意を使ってんのにアチャーと吹き出す。新八つぁんが書いた落書きにワキワキして我慢できず、まだ話合いの最中なのに立っちゃう近藤が子どもっぽくって。ぎゃー土方の眉間に皺が〜!怖いよー怒られるよ近藤ー。案の定土方に「俺に有難うはいらない」「もっと威厳を持ってくれ」「みんなの前で歳さんと呼ぶな」「俺はあんたに賭けたんだ」と叱られるシーン、萌えです(笑)。「…はい」だって。おかしいの。
試衛館内での色んな人間関係も。うまいなあと思った。仲良くしてんの見るの大好きです。原田のキャラクターやら。斬り合いになりそうな山南を土方がさり気に助ける場面とか、秀逸だった。セリフ回しうまいよなあ三谷さん!「斬ったら教えて下さい山南さん。また宿割変えないといけないから」「田舎侍でも腕の立つ田舎侍だ」。参りました。良かったよ、土方が山南をそんなには嫌ってない方向で描かれるようでほっとした。

② 大将としての器
芹沢の暴走を止めるべく、部屋を出ていく近藤。「先生すいません!」と謝る藤堂に、「平助が謝ることない」とやっさしーの。「任せろ!」つった近藤の振り向き様の爽やか笑顔に、「かあっけえーー!」と平助同様目をきらりんさせてテレビの前で叫びました。
あと、焚き火のくだりで近藤を見る土方の眼も良かった。山本耕史くんうまいなあー!あの場合、「俺らの対象は俺らが思ってるより大したやつかもしれないな」つーセリフはちょっと余計かもしんない。だってみんなで水をぶっかけた、あのときの面々の笑顔を見たらそんなの一発でわかるのに。

③ 芹沢との力関係
大焚き火の横で座り込み作戦。芹沢が「熱ぃっ」つった瞬間にぶっと笑ってしまった。勝ったー初勝利ー。今までのエピソードや出会い方だと、年齢のこともあるし完全に芹沢リードの気配だったので、いずれ一緒に新選組を結成する力関係が気になってたんですよね。今回のエピソードで色んな人に、特に芹沢に「近藤勇ここにあり」を印象付けたのは大きいな、と思いました。これでなら、京都について浪士組が本来の目的からズレてしまったときに、芹沢と近藤だけが壬生に残るっていう筋書きが凄い納得できる気がします。
とにかく問題が起こって、それぞれの役割を全うして解決していく、その流れにわくわくしたよ。水をさっさと用意して来た試衛館、「そこの小川の水だ」「よく知ってたな」「そこではドジョウもとれる」ってオチがかなりツボでした。細かい伏線だなあ、愉快すぎます。
芹沢−沖田はけっこう描かれていくみたいですね。鶏小屋の前で「月代似合ってないな」と言われて「余計なお世話だよなー」とむくれる沖田が可愛い。あのちょっとかすれた声とか。私どんどん藤原沖田にはまってきてますよ!可愛いですよね。それはもう私なんかが言うよりid:URARIAさんを見て貰った方が確実。「今週の沖田」いつも楽しく読んでます。

で、いよいよ京に入る来週からの予告。「きれいなものを見ると汚してみたくなるんだよ」ってあんた。なんつーアプローチですか芹沢さん。いずれは芹沢を沖田が斬るわけだから、関係性が描かれていくのはすんごい楽しみ。前哨戦終了、これからだ新選組!