東京豪華(デラックス)「SPICE」@シアターVアカサカ

おかげさまで誘って貰って、私にとっては新しい劇団さんの舞台に行ってきました。とっても良かったー!!演者、というよりもたぶんダンサーである出演のみなさんがいきいきと、歌い舞い踊る。すがすがしい舞台。みんな歌とダンス、舞台を愛してるんだなあ!というのが全身から伝わってくる。すてき。可愛くてエネルギッシュなダンサーのおんなのこたち(豪華美星と呼ばれている)に全編見惚れてしまった。
物語としては、

100年後の世界。黒い海、大地は消え去り、空に星はなく、人も、鳥も獣も、わずか。
かつての世界に実在したと言う伝説の魔法の粉「スパイス」を探し求めて旅をしていた海賊ルイージとその仲間たちは、記憶喪失の少女・チヨコと出会う。一方、100年の眠りから目覚め、理想世界の実現に燃える「かつての世界」の為政者・ブッチは不穏な動きを見せていた。
世界を意のままに操らんとするブッチ、それを阻止せんとするルイージ一行、そして、「かつての世界」を知る古老・マルコの衝撃の告白。三者三様の思いが入り乱れ、戦いの火蓋が切って落とされた時、封印されていたパンドラの箱が開く。箱の中身は救いか、それとも裁きか。
やり直したはずの世界に平和は訪れるのか?そして、彼らが見つけた究極の宝物とは・・・?

ttp://members.at.infoseek.co.jp/keos/tirasi.htmlより一部転載

という感じ。本来なら悪役一本であるはずのブッチが世界を変えようとした動機が「平和な世界をつくりたい」だったのはいいと思う。バラドックスがうまく描かれていて、自分の娘の有り様を見て気付くとこも良かった。
ラストシーンの説明セリフが冗長なのがちょっと気になった。歌で伝えたいことは充分伝わってくるだけに残念。それでもただダンスと歌と楽しい気持ちのためにまた観たいと思わせてくれる、やる気に溢れたいい公演だったと思う。

劇団ブログ ttp://blog.nsda.jp/tokyo-DX/



あと、どうでもいいけど、舞台を観終わったあとシアターを出ようとするとさっきまでステージ上にいた演者のひとびとがロビーで「ありがとうございましたー」と並んでいらっしゃるのは、小さい劇団さんではよくあることだ。なんだけど、私はあれが苦手です。苦手というか気恥ずかしい。私にとってああいう芸の人たちというのはあくまで向こう側の人で。超有名じゃなければそれだけ身近に感じがちだけど、それでも夢の世界・虚構の世界から急に隣りに、ロビーに、出てこられると困っちゃうのです。そういう気持ちで私はテレビの中のアイドルとかが好きなのだろうなあ。手の届かないひとびとの芸事を、その作り出される作品を、とおくから見ているだけで満足できる。追っかけとか、ファンレターとか、出待ち入待ちとかあんまり考えたことがない。ただその人の発信するものだけでよくって、もちろん個人としての生活を想像して楽しくなることは(特にアイドルに対しては)盛り沢山にあるけれど、だからといって私と同じとこまできてほしいとは思わない。握手会とかに行っちゃったら、もちろん滅茶苦茶うれしいだろうとは想像できるのだけど、反面一気に冷めちゃいそうでこわくもあるのです。
自分がそんなんだから、こことは別に運営してる自分のサイトでも、感想を下さる人はもちろん嬉しいし大好きだし、接触はないロムの方々もただきて下さってるだけで嬉しいし好きなのです。………思いきり話が逸れました。
そういうわけで今日も、可愛くて妖精のようだったダンサーちゃんたちが並んで送り出してくださるのに、絶対に無視はしたくないし「おつかれさまでしたー!」と声を張り上げてぺこぺこお辞儀しながら出てきたのでした。精一杯。