海峡を渡るバイオリン/陳昌鉉 ★★★

海峡を渡るバイオリン

海峡を渡るバイオリン

昨秋ドラマ化された原作。やっと読めた。凄く賢そうな文章だなあと感嘆していたら、聞き書きだった…。実際の陳さんはパワフルに喋りまくったんだろーとあとがきからも思われます。ドラマほど過剰に悲惨ではなく、実は色々と才覚もあってなんとか日本でも働いていた陳さんのたくましさがよく伝わってくる。頑張ったぶんだけ報われていく過程がちゃんとわかって、ほっとできてよかった。恩を受けた人々との交流も。ドラマのラスト、森林のシーンがだいすきだったのですけど、あれは映像のチカラだなあと思った。ドラマティック!