ALWAYS 三丁目の夕日


昭和33年の東京。短気だが情の厚い則文が営む鈴木オートに、集団就職で六子がやってきた。小さな町工場にがっかりした六子を、一家のやんちゃ坊主・一平は、「もうすぐテレビがくる」と慰める。鈴木オートの向かいで駄菓子屋をする茶川は、芥川賞の選考に残った経験がありながら、今は少年誌に冒険小説を投稿する日々。ある日茶川は、淡い思いを抱く飲み屋のおかみ、ヒロミに頼まれ、身寄りのない少年、淳之介を預かることに。
シリーズの総発行部数が1400万部を記録する西岸良平のコミック、「三丁目の夕日」を、『リターナー』の山崎貴監督が映像化した。舞台は、建設中の東京タワーが少しずつ空へ伸びていく昭和33年。夕日町三丁目で、慎ましくも笑顔の絶えない日々を送る人々の姿を、VFXを取り入れて感動的に表現した。ご近所が集まった初のテレビ観賞、思わず笑ってしまうお向かいさん同士のやり取りや、泥んこになって遊ぶ一平と淳之介の冒険など、現代では見られない風景のなかで、人々の心だけは、現代の日本人にも充分に訴えかける。出演は、鈴木オートの夫婦に堤真一薬師丸ひろ子。小説家の茶川に吉岡秀隆。青森からやってきた赤いほっぺの六子を、掘北真希が愛らしく演じている。かつて日本に確かにあった時代を振り返り、優しい人たちの心に触れ、素直に感動できる作品。

さすが原作のいいとこ取りで映像化してるだけあって面白い・楽しいシーン満載。堤さんが怒りロボに変身するシーン、子ども達が冒険から戻ってくるシーン、茶川家のクリスマス、などなど。子どもっちはどっちも名演です。鈴木オート家と駄菓子屋茶川家がそれぞれ繋がりがあってよかった。最後のあまりにベタな感動シーンととってつけたような夕日はちょとマイナス。それでも充分楽しめました。観てよかったなー。