1リットルの涙

1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫)

1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫)

ドラマより一層辛く厳しく。彼女が日々、絶望したり希望を持ったり諦めたり負けまいとしたり、揺れに揺れて精一杯生きたことがよくわかる。担当医師と母親のあとがきもいい。ドラマではわかりにくかった「先生、わたし、結婚できる?」の意味がわかってせつなくなった。動けなくなる前、動けなくなってからの苦闘は想像を絶する。この本だけでなく、こういう種類のノンフィクションものに評価の★はつけられない、と思う。

こう決断を下すのに、少なくとも、1リットルの涙が必要だったし、これからはもっともっといると思います。
耐えておくれ、私の涙腺よ!
負けて悔しい、花いちもんめ
悔しかったら、やればいいじゃん
負けとったらいかんじゃん

(あとがきより)
何とか光を求めて”あっ、これが自分の探し求めた生きる道か”とたどりつくことを願ってここまできたのに、終着駅はあまりにも、厳し過ぎた。
私は、彼女が泣いた時には一緒に泣いた。
転んだ時も起こしてやりながら一緒に悲しんだ。
そして動けなくなり、ひんやりした廊下を這って動くようになった時も、テンポを合わせて彼女の後ろから一緒に這った。