図書館危機/有川浩

図書館危機

図書館危機

★★★☆ 図書館シリーズ第3作目(前作「図書館内乱」の感想はhttp://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20070324#1174749020)。堂上と郁のラブコメ部分は相変わらずこっぱずかしい中学生レベルだけども、やっぱり面白い。ほんっと男前だよな堂上は!こんな男いねえよ!(といかる)……いいなあ!(結局うらやましいのか) 原則派の面々もますます各キャラが立ってきていてナイス!手塚と柴崎が堂上と郁の青さをカバーする感じでひねくれた大人な近づき方をしてるし、小牧の容赦のなさ、玄田隊長のかっこよさ、比べると今回堂上は郁のフォロアーに気を割かれてたんでいまいち活躍はしなかったですけども、いいんです、好きなだけいちゃいちゃしてくらさい。

  • 王子様、卒業…前回からの続き。堂上が王子様だと知ってからのち。図書館内での痴漢事件、郁のスカート姿とかサービスもあり(笑)。
  • 昇進試験、来たる…実技・お話し会にまるわるすったもんだ。手塚サイドと郁サイドのバランスがいい。
  • ねじれたコトバ…人気俳優の独占取材ムックに関する違反語「床屋」の話。差別用語の制定について、今の日本でもおっかしいなーと思うことが多いので、それをこういう形でエンタメな話にできるってのはすごい。この良化委員会と図書館がある世界ならでは。なるほどなあ。例えば「部落」というコトバを知らなければ、その地域を誰一人(もしくは子の世代が)知りもしなければ、そういう差別は生まれないと思う。
  • 里帰り、勃発〜茨城県展警備…茨城図書館界の異常事態。特殊部隊が茨城に派遣され、郁の女子寮攻略まで。
  • 図書館は誰がために〜稲嶺、勇退…県展の攻防。玄田たいちょう〜〜〜〜〜〜!!

稲嶺指令が茨城の責任を取る形で辞して、バランスの崩れた図書館がこれからどうなっていくのか。次で最終巻らしい。期待してます!