ANSWER/崎谷はるひ

ANSWER (幻冬舎ルチル文庫)

ANSWER (幻冬舎ルチル文庫)

2000年発刊後絶版になったのの再版。らしい。ごうかんから始まる恋というのがBLには存外に多いですが、いつも私はわりと「ないないw」とか思いつつ読んでるんですけどね。この話は一応の妙な説得力がありました。受の方に過去の事情を持たせることで一種の特殊性も出ているし。そういうとこ崎谷さんはうまいんだろうなあ。非常にサクサクと話も進む。それにしてもエロと話の進行自体の按配が、ここはもうちっとじっくり二人の関わり合いを読みたいーってときにももうそのままエロに雪崩れ込むんで「早っ、ちょっとちょっと待って待って」と焦ること数回。微妙に細かいキャラ設定と心情変化、と、まあBLの命題の濡れ場のバランスを取るのは至難の技ですよね。ん、これはこれで崎谷さんのカラーが完成されています(2000年から既に…!)。あ、今回はエリート商社マン27歳 × 妻を亡くした童顔の32歳、なわけですが、これが男やもめの42歳受だったらもっと説得力が出て萌えだったろうなあvとか考えつつ。だ、だめか……。あとがきにあった崎谷さんの言によると「かっこつけの繊細くん × とぼけた乙女オジサン」らしいです。