星間商事株式会社社史編纂室/三浦しをん ★★☆


川田幸代。29歳。独身。腐女子(自称したことはない)。社史編纂室勤務。彼氏あり(たぶん)。仕事をきっちり定時内にこなし、趣味のサークル活動に邁進する日々を送っていた彼女は、ある日、気づいてしまった。この会社の過去には、なにか大きな秘密がある!……気づいてしまったんだからしょうがない。走り出してしまったオタク魂は止まらない。この秘密、暴かずにはおくものか。社史編纂室の不思議な面々、高校時代からのサークル仲間、そして彼氏との関係など、すべてが絡まり合って、怒濤の物語が進行する。涙と笑いの、著者渾身のエンターテインメント小説。

これってしをんさんの、パンピ(一般読者)に小説内ホモ小説を読ましてやろうって企みちゃうんかw 会社の過去を暴くラインはちょっと荻原浩っぽいかな、そこに同人作家の小説を書く能力を微妙に絡めた感じ…だけど、ちょっと消化不良。この題材では次回作を期待したいです。あ、ちなみに小説内小説は、コピー機会社の営業マン・松永×くたびれた中年おじさん・野宮の年下攻です。こうして読むと、BLって甘い恋愛ものなんだなあと改めて。