借りぐらしのアリエッティ ★★★

 


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監督:米林宏昌
企画・脚本:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
原作:メアリー・ノートン床下の小人たち
脚本:丹羽圭子
美術:武重洋二、吉田昇
主題歌:セシル・コルベル

観てきました、ジブリ最新作。以下ネタバレ感想。


  • ある旧家の中で、そこで暮らす人間3人と借りぐらしの小人3人プラスαのとても狭い世界での物語。そのせいか、とても小粒な印象でした。出来うる限り削ってシンプルにまとめたんだろうけど。
  • ボーカル曲がきれいに響いて好きな感じ。
  • 人間の男子ショウが案外いじわるで笑た。今回ヒーローの位置にあるショウには、まあ静養にきた母の実家?での小人との交流だけなので、要するにリスクがほとんどなく、そのために心臓の病というファクターが用意されてたんだろうか。
  • そのショウが好意で小人たちのキッチンを豪華なのに取り替えてあげるんだけど、そこの描写も音も破壊的で、親切のつもりでも別の種族にとっては野蛮な暴力になりうるのがよくわかってこわかった。しかも「あのキッチンは気に入ったかい?」とか得意げに言われてもね。傲慢さがよく出ていた。
  • アリエッティかわいいよー!声も合っていたと思います。私は声優さん好きだけど、俳優女優さんが吹き替えするのにも別にいやじゃない。それぞれの味や技術があるし、要は適材適所だと思う。ジブリは俳優さんでもいいんじゃないかな。あのノスタルジックな画面によく合ってる。こないだテレビでトトロまた見たけど、メイの声はちょっと騒がしく感じたもの。
  • 私はもう大人だから、狭い世界のファンタジーを感じる力が弱くなってて、やっぱりジブリでは広い大きい世界での冒険を観たいのかもしれない。だからナウシカラピュタが好きなのかな。次点で千尋もののけハウル、豚とかも好きですが。狭い世界を描くなら、思い出ぽろぽろくらい現実的な話が好き。
  • とはいえ、短い尺でいっぱいかわいい小人も見れたし、よかったです。「借り」と「狩り」をかけてるのは面白いよね。ほんの少しだけ人の手を借りてつつましやかに生きる。きれいにまとまってた。ラスト、結局アリエッティはおんなじ小人のスピアと結ばれて種族の子孫を残して生きていくんだろうなあ、と思わせる描写だったのが妙に現実的であった。