RIKO−女神(ヴィーナス)の永遠/柴田よしき ★★★

男性優位主義の色濃く残る巨大な警察組織。その中で、女であることを主張し放埓に生きる女性刑事・村上緑子。彼女のチームは新宿のビデオ店から一本の裏ビデオを押収した。そこに映されていたのは残虐な輪姦シーン。それも、男が男の肉体をむさぼり、犯す。やがて、殺されていくビデオの被害者たち。緑子は事件を追い、戦いつづける、たった一つの真実、女の永遠を求めて―。性愛小説や恋愛小説としても絶賛を浴びた衝撃の新警察小説。第十五回横溝正史賞受賞作。

前回感想→ http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20110121#1295605893http://d.hatena.ne.jp/noraneko244/20101228#1293536798

りこシリーズ1作目。テーマは奪われる性かな。うはあ新しい女刑事像だなーwという印象。「娼婦が道を間違ってなった刑事」らしいからそれも当然か。男関係に奔放で、それには理由もあるんだけど、なーんか筋が通ってないというかだらしない女に思えちゃうですよね…でもそのでたらめでダメなとこ・全然完璧じゃないとこが魅力なのかなーという気もする。練と一緒に堕ちていくことのできない麻生、との対比なんだろうけど、犯人との最後の対決の仕方には首を傾げざるをえないw理不尽に酷い目に遭わされた性被害者の気持ちがわかると考えながら、いざその犯人が自分の愛する相手だったら咎めることも断罪もせずやっぱり愛してるから、って、つまりは自分の身に起こった・自分の立場でしかものを見れないってことじゃないか…。なんて自分勝手な。たぶん緑子(りこ)=利己ってことで、女でもそういう生き方をしていい、っていうことなのかもしれない。まあ、なんだかんだで最後まで一気に読めたので面白くはあったんだけど。あと、高須に萌えたよね、高須にも彼氏デキナイカナー(´-`)
りこのイメージがあんまり浮かんでこなくって、実写でやるなら誰かなーて考えてたんだけど。篠原涼子真木よう子藤原紀香天海祐希松雪泰子………はしっくりこないので、うーん、やっぱ米倉涼子、大塚寧々あたりになっちゃうのかなあ…むずかし。